青森県ほたて流通振興協会

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分布と成長

分布と成長

ほたて貝の分布

ほたて貝の成長

産卵後からの満年齢

ほたて貝の成長(年令と殻長)はおよそ 右図の通りである。

  • 1年目:6cm
  • 2年目:10cm
  • 3年目:12cm
  • 4年目:13cm

産卵から成貝まで

ほたては、雌雄異体(まれに同体もある)で、産卵期は2~3月となっている。雌1固体の抱卵数は、約1億粒(数千万~1億数千粒)である。

春の産卵期が近づくと、生殖巣が大きく膨らみ、卵径は約90ミクロン(1ミクロンは1/1000mm)である。

春、海水温が6~8℃になると、海中に卵や精子の放出がはじまり海中で受精が行われる。この後、浮遊生活をつづけ約40日位で物に付着する。その付着時期は、桜の開花後の4月下旬~5月下旬である。この頃の貝の大きさは300ミクロンとなっている。

付着生活は40~60日位で、盛夏の頃7~8月に落下して海底生活に移ることになるが、このことが、ほたての生死を決定づける重要なこととなる。すなわち、落下の頃の貝の大きさが8~10mmで、このひ弱い稚貝が、夏の高水温で海底の環境条件が悪い(無酸素状態等)ところへ落下するため、100%近くが死滅するといわれている。

養殖が始まる昭和40年代以前は、ほぼ10数年おきに1~3万トン台を記録し、これを異常発生といっているが、それは、たまたま稚貝の落下時期に環境が生存に適する条件になったと見るべきであろうとされ、大量生き残りといった方がよいであろうといわれている。

ともあれ、生き残った稚貝は、海底生活の中でヒトデ等の害敵に脅かされながら海中のプランクトン(浮遊生物)や有機懸濁微粒子を餌とし、産卵してから1年で約6cm、2~3年で10cm以上に成長し生産の対象となっている。

海底では、白色の深い右殻を下にし、褐色の左殻を上にして生活するが、ときには移動もみられる。

また、貝殻に樹木と同じように年輪がみられ、通常陸奥湾では主に夏に形成され、年令を読み取ることができるが、貝にとって不都合(移植等による生活環境の変化等)な時にもつくられる。

ほたて養殖ごよみ

ほたて養殖ごよみ