青森県ほたて流通振興協会

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ほたて解剖図

ほたて解剖図

ほたての各部の名称

特徴と働き

外套膜の上に黒く点在しています。レンズや網膜などがあり、高等動物に匹敵するほど発達していますが、実際は光を感じる事くらいしかできないようです。
海水中から餌を取り込んだり、呼吸する働きをしています。
心臓
ほたての心臓は二心房一心室からなり、動脈と静脈が通っています。血液は無色透明です。
中腸線
通称ウロと呼ばれ、肝臓とすい臓の働きをしています。また、内部には胃があり、取り込まれた餌はこの胃で消化されます。
貝柱
体の中で最も大きい器官です。
普通の二枚貝は貝柱が二ヶ所ありますが、ほたての仲間は発生の初期には二ヶ所にあり、大きくなると一方が退化します。ほたてが泳げるのはこの巨大な貝柱のおかげです。
生殖巣
ほたての仲間は通常雌雄同体ですが、日本のほたては雌雄異体です。
産卵期が近付く12月から4月頃には大きく膨らみ、雄は白色、雌は赤色となります。
春、海水温の上昇に刺激され産卵し、5月下旬には小さくなります。
外套膜
通称ヒモと呼ばれ、貝殻の形成の役目をします。

※ほたての貝毒について

ほたて貝は、特定のプランクトンを摂取することにより、主として中腸線(いわゆるウロ)に貝毒を蓄積することがあり、国では、規制値を超えた場合、出荷の自主規制を行うこととしている。貝毒には下痢性貝毒と麻痺性貝毒がある。
青森県では、特に生産が盛んな陸奥湾西部海域及び陸奥湾東部海域では、定期的にモニタリングを実施している。これまでのモニタリングにおいて、陸奥湾では下痢性貝毒のみ検出されており、麻痺性貝毒は検出されていない。よって中腸線(いわゆるウロ)を除去すれば安全に食べられます。

※貝毒分析方法について

機器分析検査機械
写真提供:(一社)青森県薬剤師会衛生検査センター

麻痺性貝毒の検査については現在もマウスによる検査方法が用いられている。
下痢性貝毒の検査については、従来、国はマウスによる検査方法が用いられてきたが、平成27年3月6日付けで国の公定法が機器分析に変更された。

ほたて貝の下痢性貝毒には、長年の研究成果から人間に影響がない毒成分があることが分かってきたが、従来のマウスによる検査方法では、毒成分を個別に分析することが出来なかった。

機器分析法に変更になった現在は、人間に影響する毒成分を個別に分析し、それにより規制値を定め、超えた場合は出荷自主規制を行うこととしている。
これにより、更に安全安心なほたて貝を消費者にお届け出来るようになった。